特定非営利活動法人しごとのみらい理事長竹内 義晴さん「楽しくはたらく人・チームを増やす」が活動のテーマ。コミュニケーションや組織づくりの企業研修・講演に従事している。 これまで過去5回では、世代間ギャップが生まれる理由とともに、そのギャップによるモヤモヤを減らす方法を学んできました。最終回となる今回は、そのギャップを理解したうえで、今の時代に適したチームとそのチームをつくるポイント(カギとなること)、そして、そのチームづくりを意識することで仕事の成果につながる理由を紹介します。これからの時代部下の強みは何だろう?逆にフォローが必要なことは何だろう?自分の得意を生かしながら、働くことができてうれしい!! 近年は、先行きの見通しが立てにくく、何が正解なのかも分かりにくい社会のため、状況に合わせてアイデアを出しながら、課題を解決していく必要があります。 これを実現するには、これまでの自分のなかの「当たり前」や「常識」を問い直し、チームメンバーの個性や強みを生かすことが効果的です。その第一歩が、一人ひとりの強みや弱みを知るための会話やコミュニケーションとなります。 これまで紹介してきたコミュニケーションのポイントを振り返ると、生きてきた時代背景による世代間ギャップが少なからずあることを理解し、そのギャップを埋めるために、まずは相手の話をよく聞くことです。そして時には「質問」をしながら、自分と相手の頭のなかを整理し、やがて気軽に「相談や雑談」ができる関係性がつくられると、相手の個性をより知ることができ、本来の力を引き出すことができていきます。強みを生かし、弱みを補い合うチームで、成果を出すことができれば、モチベーションアップにもつながっていきます。同じ形のブロックを積み重ねるイメージバラバラな形の石を組み合わせていく、石垣のようなイメージ高度経済成長期〜2000年くらいまでモノが人々に行き渡っていない世代間ギャップが話題となる現在。どうしてギャップが生まれてしまうのかを知ることで、 同じ品質のものを大量につくるために、「同じスキル」「同じ考え」「同じ価値観」を持つことが求められ、平均的な人材を育てることが大切でした。コミュニケーションにおけるモヤモヤを減らしていきましょう!インターネットの普及、変化が速い 変化に富んだ新しいアイデアが必要になり、人それぞれの個性や強みを生かしたチームづくりが求められます。一人ひとりの個性を知る、会話・コミュニケーション現代風の「石垣のようなチーム」 = 多様な個性を尊重する 会社には、周りと「同じ考え」「同じ価値観」を持つように育成されてきたベテラン世代と、変化の激しい時代に生まれ、個性を持つことを求められた若者世代がいます。「石垣のようなチーム」とは、その両方の世代の良さをお互いに引き出しあうチームです。また、多様性が求められる現在において、このようなチームづくりは、チームメンバーの個性を尊重することにつながります。最終回少品種・大量生産の時代個々人のニーズに対応
元のページ ../index.html#11