体力面で男性より劣る女性が、救助隊で働くのは大変かもしれません。しかし、去年の夏、高齢者8名(うち7名が女性)が山で遭難し、救助したことをきっかけに考え方をあらためました。2、3時間捜索し、見つけたのが夕方。そこから暗くなる山の中を一緒に下山しました。私は遭難者が不安にならないよう「喉は乾いてないですか?たらおぶっていくので遠慮なく言ってください」と声がけしました。後にその方から「すごく不安でしたが、救助隊の中に女性がいて安心できました」という声を聞き、女性だからこそ役に立てることもあると確信しました。 このような経験から男性と同じ土俵で競い合うのではなく、自分の個性や強みを生かす方法を考えるようになりました。私は手先が器用なので、救助する際に使うロープの結索を周囲の男性隊員よりも早く、正確にできるように努力しました。その結果「女性」ではなく「個」としての私を認めてもらえるようになった気がします。救助隊に配属された当初は、周りの男性隊員から「どうせ女性だかいざとなっら無理だろう」と偏見の目で見られることもありましたが、いまはそんなことはなく、以前よりも働きやすくなりました。 いま女性が社会で活躍できる追い風が吹いていると思います。なので「女性だから」という理由でやりたいことをあきらめないでほしいです。「前例がないなら、自分が第一人者になってやろう!」という気持ちでチャレンジしてほしいと思います! 体力面で男性との差はあるものの、知識や技術の習得に係る彼女の努力や、災害現場等で与えられた命令に対して懸命に取り組む姿勢は、男性との差をクリアにしています。さらに彼女の存在でチームの雰囲気も明るく和やかになったり、助けを求める要救助者が女性であった場合に、女性救助隊員が接触することで安堵感を与えられていることは男性にはできない要素だと感じています。 今後も、一つの任務を遂行するために、彼女の特性も上手く生かし、チームで困難な現場をクリアしていきます。救助現場で要救助者に自分の強みを見つけ、磨いていく。個々の強みを生かし、できることを褒め、認め合い、お互いを補完しあえるのが何事もコミュニケーションが大事。そのきっかけになるのが挨拶!自分から積極的に挨拶し、会話のきっかけを作るように意識する。私の存在意義を確信した出来事 性別を理由にあきらめないで! 体力で男性隊員に勝てなくてもいい。安心してもらえるよう声がけをしたり、手先の器用さを生かす努力をするなど、チームとして活躍できることを考えます。救助隊長星野さん理想のチーム。
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