人手不足で職場の負荷が高止まりしている状態が、すでに多くの職場で始まっています。高負荷が続くなかで、若手への面倒見や後任者への引き継ぎがおろそかになれば、作業のやり直しだけではなく、大きな労働災害にもつながりかねません。 日本の人口は足もとで減少幅が拡大しており、直近3年間では毎年約50万人の規模で減少しています。また、昨年は約30年ぶりに物価上昇局面に転じ、賃上げの流れもできつつあります。そして、今年に入りコロナウイルスの第5類移行にともない、人の動きは活発化し、積極的な投資と経済の好循環にむかう流れが期待されています。いまは、時代の潮流が変わる転換期にいると言えます。 これらの状況を受けて、進行しているのが「人手不足」です。あらゆる業界が人手不足の解消に向けて一斉に動き出しており、私たちのいる自動車業界においても一部の企業では、人材獲得のために「従業員目線での働きやすさ」を追求する動きが始まっています。私たち販売業界も、この潮流に乗り遅れるわけにはいきません。現状の課題を認識しながら、ともに前進していきましょう。 「正解のない時代」においては、新しい情報やベースとなる知識を積極的に勉強することが重要です。労働組合の執行部の方が対象ではありますが、CNDでは多くのセミナーを計画しております。奮ってご参加ください。 会社との協議において強い手応えを感じられた組合と、難しさを感じられた組合がありますが、その大きな差として労使の「相互信頼」の関係があげられます。いまは時代の変化が速いこともあり、風通しがよく相互に信頼できる労使関係がなければ、対応が後手に回ってしまいます。 また、コロナ禍のなかで、お互いが直接顔を合わせる機会が制限されていました。その結果、組合活動においても、組合員同士や組合員と組合執行部の間での信頼関係を築く機会が減っていたことも事実です。 この先どのような変化が訪れようと、それを乗り越えるのは「人」です。変化のスピードの速い時代だからこそ、「人」の力を信じて、「人」のためになる組合活動を展開していきます。中央執行委員長 小川 敬太 ちょっとした声かけで気持ちが楽になったり、救われた経験はありませんか。皆が忙しいときにお互いに「声かけ」「気配り」ができる職場こそが強い職場です。労働組合も、職場の信頼関係があってこそ、大きな力を発揮することができます。
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