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教えて!教えて!教えて!教えて!いそざきさんいそざきさんいそざきさんいそざきさん※年金制度についてはいそざきさんに聞いています! p.11を見てね!組合員の皆さんの反応はいかがでしたか?逆に課題はありましたか?定年延長を行う際に、労働組合として気をつける点はありますか?定年を延長した経緯を教えてください。きっかけは会社からの提案だったということですね。この提案にはどのような意図があったのでしょうか?労働組合としてはどのような対応をしましたか?実際の反応はいかがでしたか?会社としても問題意識を持っていたと思います。「役割に応じた処遇の実現」を目指して賃金制度の改定を行いました。 一気に65歳までの定年延長に踏み切ったのは、もともと55歳前後や60歳前後で担当業務が変わらない人が多かったこともありますが、「シニア人材の活性化」という世の中の流れを読んでの判断だったと思います。65歳以上の方も条件を満たせば70歳まで再雇用で働くことができます。 現在、60歳以上の正社員の方は約40名(全従業員は約1200名)いますが、当時55歳再査定を目前にされていた方は、安心されたと思います。 2019年の制度改定は暫定対応的な部分がありましたので、2023年に再び賃金制度改定を行いました。賃金制度改定のねらいである「役割に応じた処遇の実現」と「シニア人材の活性化」をさらに推し進める改定で、60歳の誕生日を迎える年度末に役割に応じたコース(「ディレクターコース」「プレーヤーコース」)に分かれる制度になりました。本人の希望と会社のニーズをマッチさせる過程が重要になります。まだ開始したばかりですが「イメージと違った」という反応もあり、納得感のある事前のコミュニケーションが大事だと改めて思いました。 まずは労働組合として「同じ仕事を続けているのに処遇が減るのは納得いかない」という正直な気持ちを会社にしっかりと伝えることが重要だと思います。いまは「同一労働同一賃金」の考え方も世間に浸透しているので、昔よりも会社は受け止めやすくなっていると思います。 定年延長を行うには賃金制度改定を伴うケースが多いと思います。その際には、退職金や年金などのトータルの収入の増減を確認することが重要だと思います。また、自社の制度の場合は、マネジメントだった方が60歳到達後に「プレーヤーコース」に進むと、非管理職となるため、時間外手当が復活することなど、会社にも協力してもらいトータルでの手取り額シミュレーションをできるだけ正確に提示することが重要だと思います。 2020年4月に定年を65歳に延長しまりました。「60歳以降も活躍してもらいたい」という会社の思いがあり、この年に定年を65歳に引き上げました。これにより60歳以降の処遇は大幅に上がり、60歳前後の処遇の落差は緩やかになりました。 会社としては、人口減少が進むなかで労働力を確保しなければいけないという危機感を持っていたと思います。 制度改定前に組合に説明がありましたので、改定内容の確認を行いました。「60歳以降も活躍してもらいたい」「人手を確保したい」という会社の思いは労働組合として理解できるものでしたし、全体としては処遇改善となる改定だったため、基本的には賛同でした。ただし、定年引き上げと同時に、57歳から65歳までなだらかに基本給が下がる「年齢係数」が入る賃金制度となったので、トータルで収入減とならないことは労働組合として、こだわりをもって確認しました。した。それまではまでの定年後再雇用制度がありました。再雇用となると年収ベースで、現役時の半分以下の処遇となる制度でしたので、60歳で「引退する」というイメージがあ 2020年4月の制度改定後に職場オルグをすると、対象の方から「57歳以降は基本給が下がってモチベーションが上がらない」という声もありましたが、60歳以降の働き方の選択肢が広がるメリットについて金制度への不安もあるなかで、長く働けることの価値も高まっていると実感しました。 その後、職場オルグで集めた声をもとに、世代のモチベーション向上」に向けた提言を行い、会社と協議し、2024年7月の賃金制度改定の際、「年齢係数」が撤廃されるに至りました。7 HOLON Vol.204トヨタカローラ名古屋労働組合トヨタカローラ札幌労働組合右から渡辺 委員長、礒 前委員長(55歳再査定廃止当時の委員長)、五島 書記長早坂 委員長トヨタカローラ札幌労働組合※現在はAGHトヨタ労働組合22春の取り組みで、労働組合から「シニア60歳定年で、65歳「は人、生皆1さ0ん0、年理時解代し」てとい言たわだれき、ま将※し来たの。年▶定年延長には、「従業員に長く活躍してほしい」「人材確保」という会社の思いがある。▶賃金制度の内容は会社の考え方(「役割と処遇をあわせる」「年齢に関わらず活躍する」など)によって異なるが、導入後、労使による検証をふまえて再改定している。年齢に関わらず全員に活躍してほしい4年後には「年齢係数」を完全撤廃

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